YAMADARIUM

本棚「忘れない」の棚

忘れない

innocent NURBS

Noise Margin

終わってしまった愛は、間違いだったのでしょうか。

一

この本について

「ただいま」と言える場所だった人を、失ってから、その愛の深さに気づく人の歌です。

毎日見ていた景色は、穏やかで、光に満ちていた。そばにあった手が、生きている実感をくれていた。けれど君は本当にいなくなり、燃え上がる流れ星のように、二人の道はもう交わらない。ささいな喧嘩さえ、今では愛しくて、夜に涙がこぼれる。

なぜ君を好きになったんだろう。いつ君とすれ違ったんだろう。英語で語られてきた思いは、ときどき日本語になって、本音をのぞかせます。「さよなら」って言わないで。僕のそばにいてよ。

それでも、思い出すことで君の心を生かし続けると、歌は決めます。ありがとう、さようなら。最後の姿を目に焼き付けて、顔を上げようとする一冊です。

二

見方を裏返す

表は、よくある見方。裏には、この詞の見方が書いてあります。

歌詞の中の、その一節へ

三

本文

読み進めるほど、言葉に灯りがともっていきます。心に残った行は、押すと栞をはさめます。金色の言葉は、ほかの本につながっています。

42 行

The view I saw each day was calm, glowing with light(毎日見ていた景色は 穏やかで り輝いていた)So warm and truly full of love… "I’m ."(とても温かくて愛に満ちていたよ ただいま)Your hand stayed so close to mine and made me feel alive(君の手はずっと僕のそばで生きている実感をくれたんだ)And maybe that is why my whole wide world felt calm and bright(だから、僕の世界すべてが穏やかで明るく感じられたんだよ)

I cried out in a song but still I felt cold(歌にして叫んだけれど、それでもは凍えたままだった)I waited so long, but nothing came to me(長く待ったけれど、何も訪れなかった)You were really gone and I felt the love I never..(君は本当にいなくなって、そして僕は)I never knew I had till I lost you(君を失って初めて、こんなにも愛していたと気づいた)

Like a blazing (燃え上がる流れ星のように)Our paths will again(もう僕らの道は二度と交わらないよ)Time with you was warm and dear,(君と過ごした時間は暖かくて大切で)Every tear we cried is a memory deep in my heart(君と流したは全部、僕の心の奥に刻まれた思い出なんだ)

ありがとう、I'll keep your smile close, still in my eyes(君のをずっとこの目にしまっておくんだ)But I don’t want to lose you(でも本当は君を失いたくないんだ)"Don’t say goodbye"(「さよなら」って言わないで)

We used to fight, just you and me(ふたりでよく喧嘩してたよね)I forgot, it's alright(忘れちゃったよ、でもそれでいいんだ)Now every fight feels sweet to me(今ではあの喧嘩も愛しくて)It brings tears at night(に涙がこぼれるんだ)

You said you'd stay and love me true(ずっとそばにいて、愛してくれるって言ってたよね)I thought we'd never part(離れるなんて思ってなかった)One thing broke us apart(たったひとつのことが、僕らを引き離した)and I gave up my only home(僕は唯一の帰る場所さえ すべて手放してしまった)

なぜ君を好きになったんだろういつ君とすれ違ったんだろう

I reach my hand up to the sky!(に向かって手を伸ばすんだ!)I won’t see you if I don’t rise(顔を上げなきゃ君に会えない気がする)I won't ever see the smile that I knew anymore(もう二度と、あの頃の君の笑顔を見ることはないけど)To remember is to keep your heart alive(思い出すことで君の心を生かし続けるよ)

I know I'm weak, I won't deny(僕は心が弱い、それは認めるよ)but my heart says no(でも心が『いやだ』って言うんだ)The words I truly long to say…(本当に言いたくてたまらないは・・・)僕のそばにいてよ

Like a blazing shooting star(燃え上がる流れ星のように)You’re gone from my life ── forever(君はもう僕の人生から永遠にいなくなった──)Time with you was warm and dear,(君と過ごした時間は温かくて大切で)Every tear we cried is a memory deep in my heart(君と流した涙は全部、僕の心の奥に刻まれた思い出なんだ)

大好きなんだよ もう会えないけど別れの言葉が二人の最後の思い出なんだねありがとう さようならもう二度と逢あえない君をこの目に焼き付けて

目録カード

「空」が出てくる、ほかの本 15 冊

言葉の寄り道 ・ 語源・本来の意味

さようなら

「さようなら」は、「それならば(これで別れましょう)」という意味の言葉から生まれた別れのあいさつ

寄り道する

言葉の寄り道 ・ 語源・本来の意味

ただいま

「ただいま」は、「ただいま帰りました」を略した、帰ってきたときのあいさつ

寄り道する

言葉の寄り道 ・ 歌詞の解剖

流れ星

流れ星は星ではなく、宇宙を漂う小さな岩が大気に飛び込み、熱で燃えて光ったもの

寄り道する

言葉の寄り道 ・ 歌詞の解剖

NURBS

NURBS(ナーブス)は、コンピューターでなめらかな曲線や曲面を描くための式の名前で、円もぴったり表せる

寄り道する

四

あとがき

NURBS(ナーブス)は、コンピューターで設計をするときに、なめらかな曲線や曲面を表す式の名前です。円や楕円も、この式ならぴったり描けます。題の「innocent NURBS」に、作者は「罪のない曲線」という意味を込めました。二本の曲線が離れていくのは、どちらかが間違えたからとは限りません。交わる場所が、もう無かっただけなのかもしれません。失ってから気づいた愛は、後悔と一緒に残ります。それでも、かつてまっすぐに誰かを愛したことまで、消さなくていい。思い出すことで、その人の心を生かし続ける。悔やむことと、愛したことを否定することは別だ、という考え方があってもいいのではないでしょうか。

五

この本の歌を聴く

近日公開予定です。

六

向かいの棚から、一冊

この本とは、少し違う見方の本です。

すれ違いの両想い分け合う読了好きなのに、どうして遠回りしてしまうのでしょう。

「忘れない」の棚の向かいには、「分け合う」の棚があります。

七

次の一冊を探す

この本を閉じたら、また本棚へ。