YAMADARIUM

本棚「分け合う」の棚

分け合う

Lit from Down Here

Yamadarium

欠けて見える月は、本当に欠けていますか。

一

この本について

手すりの上の細い三日月の、暗いところまでうっすら光って見えてくる。そんな歌です。

あるかないかの月も、そのまま見ていると、残りの丸みが幻みたいに浮かんでくる。少しだけ暗いけど、闇じゃない。影になったところは、地上から照らされている。海にそそぐ日の光が雲にはね返って、空へ返っていく。地球照、と呼ぶのだという。

ときどき自分は、ほんのひとかけらしか残っていないように感じる。そこへ友だちのメッセージや、知らない人のやさしいひと言が、どこか遠くから届いて、暗いところがそっと動く。

シンクの前で、階段で。小さくて、くたびれた光も、あそこまで昇っていく。まだここにいて、まだ光っているから、誰かの暗い側が今夜は少しやわらかい。支えられて、支えあって、照らしあう。細い月の夜に、ひらいてほしい一冊です。

二

見方を裏返す

表は、よくある見方。裏には、この詞の見方が書いてあります。

歌詞の中の、その一節へ

三

本文

読み進めるほど、言葉に灯りがともっていきます。心に残った行は、押すと栞をはさめます。金色の言葉は、ほかの本につながっています。

54 行

Just a thin curve,(細いカーブ)a 's edge,(三日月のふち)the moon, barely there(あるかないかの月が)over the ledge(手すりの上に)

But if you stay,(でも そのまま見ていると)it starts to show,(浮かんでくる)the rest of it,(残りの丸みが)a ghost of glow(幻みたいにって)

Dim, but not dark,(少しだけ暗いけど 闇じゃない)thin, but still whole,(細いけど 欠けてない)the part in the shadow(影になったところは)is lit from down here,(地上から 照らされてる)lit from down here,(地上から 照らされてる)lit from down here,(地上から 照らされてる)by every kitchen, every pier,(どの台所からも どの桟橋からも)it's lit from down here(ここから 照らされてる)

Sunlight on the oceans,(海にそそぐ 日の光が)bouncing off the ,(雲にはね返って), they call it,(地球照と 呼ぶんだって)our light, sent back out(私たちの光が へ返っていく)

Some days I'm only(ときどき 私は)a sliver of me,(ほんのひとかけら)the rest gone quiet,(残りは静まりかえって)too faint to see,(かすかすぎて 見えない)

then a friend's message,(そこへ 友だちのメッセージ)a stranger's kind word,(知らない人の やさしいひと言)from somewhere far off,(どこか遠くから届いて)and the dim part stirs(少しだけ暗いところが そっと動くんだ)

Faint, but not lost,(かすかでも 消えてない)quiet, not less,(静かでも 小さくなんかない)the side I keep hidden(隠しているほうも)is lit from down here,(地上から 照らされてる)lit from down here,(地上から 照らされてる)lit from down here,(地上から 照らされてる)by somebody standing near,(すぐそばに立つ 誰かから)it's lit from down here(ここから 照らされてる)

And you, yes, you,(そして あなた そう あなた)at the sink, on the stairs,(シンクの前で 階段で)your small, tired glow(小さくて くたびれた光も)is climbing up there,(あそこまで昇っていく)

somebody's dim side(誰かの少しだけ暗い側が)is softer tonight(今は少しやわらかい)because you're still here,(あなたがまだここにいて)still giving off light(まだ 光っているから)

Dim isn't done,(少し暗くても 終わりじゃない)thin isn't gone,(細くても 消えてない)held by each other,(支えられて)holding each other,(支えあって)we're lit from down here,(私たち 地上から照らされてる)lit from down here,(地上から 照らされてる)lit from down here,(地上から 照らされてる)by every hallway, far and near,(近くの 遠くの どの廊下からも)we're lit from down here(私たち ここから照らされてる)

Lit from down here.(ここから 照らされてる)

言葉の寄り道 ・ 歌詞の解剖

雲

地球に届く太陽の光の約29%は、おもに雲にはね返されて宇宙へ戻っていく

寄り道する

言葉の寄り道 ・ 歌詞の解剖

地球照

三日月の暗い部分がうっすら見えるのは、地球ではね返った太陽の光が届いているから

寄り道する

言葉の寄り道 ・ 語源・本来の意味

三日月

英語の crescent(三日月)は、ラテン語の「育つ(crescere)」から来ている

寄り道する

四

あとがき

欠けたように感じる日は、自分には何も残っていないように思えます。でも三日月をよく見ると、暗いはずの部分が、うっすら丸く見えることがあります。地球照と呼ばれるこの光は、地球ではね返った太陽の光が月を照らしているもので、およそ500年前、レオナルド・ダ・ヴィンチもその仕組みを手稿に書き残していました。はね返しているのは、おもに地球の雲だそうです。暗く見えるところにも、どこかからの光は届いている。そして自分の小さな光も、誰かのところまで昇っているのかもしれません。今夜、細い月を見かけたら、その暗いほうを少しだけ眺めてみてください。

五

この本の歌を聴く

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六

向かいの棚から、一冊

この本とは、少し違う見方の本です。

Waving at the Space Station分け合う読了その悩み、宇宙からも見えますか。

「分け合う」の棚の向かいには、「分け合う」の棚があります。

七

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