YAMADARIUM

本棚「立ち止まる」の棚

立ち止まる

Fragile

秋野唄(AKINO Uta)

理由もなく泣く日は、弱い日ですか。

一

この本について

「儚さは、終わりではなく種になる」
消えてしまうものは、弱さじゃない。
手のひらで溶けた雪が、いつか花になるように。

ふと立ち止まると、涙があふれていた。ずっと悩んで、うつむいて、ひとりだった。鏡に映る自分の姿は、もうあの人には見えていない。そんな場面から始まる歌です。

手のひらに降り積もる白い華は、儚く消えていく。その光景に、自分を重ねる。けれど歌は、そこで終わりません。古い街路樹の木陰に種を蒔き、悲しいときには涙を流して、花を咲かせようと続きます。

形のない言葉を、何度も造り直す。傷つくことも、立ち止まることも、パズルのように繋ぎあえる。優しい嘘も別れ話も、終わってしまうと知りながら、それでも言葉に代わる希望を伝えたい。

最後に、夢は大空に包まれて、風のように自由を求めていく。立ち止まった場所で、もう一度ゆっくり息をするための一冊です。

二

見方を裏返す

表は、よくある見方。裏には、この詞の見方が書いてあります。

歌詞の中の、その一節へ

三

本文

読み進めるほど、言葉に灯りがともっていきます。心に残った行は、押すと栞をはさめます。金色の言葉は、ほかの本につながっています。

49 行

ふと立ち止まる気づけば溢あふれるずっと悩んでいたうつむいていた一人だった。

本当のボクを見つけてのボクを探して鏡の中に映る姿があなたには、もう見えてないけど

手のひらに降り積もるは消えていくその景に自分を重ねて。

古い街路樹がいろじゅの木陰に種を蒔いて悲しい時には涙、流して花を咲かせよう

形のない「台詞ことば」を何度も、造り直して傷つくことも立ち止まるのものように繋ぎあえるよ

絶え間なく綴つづる日を胸に塞ぎこんであなたに伝えたいに代わるの想いを…

立ち止まる世界にもしも、声が届いても優しい「嘘」も別れ話も終わってしまうと知っていたから

世界に舞い落ちるボクのは大に包まれてあなたと共に自由を求めて

風のように。

言葉の寄り道 ・ 言い回し

白い華

雪は昔から花にたとえられ、結晶の形から「六花(りっか)」とも呼ばれる

寄り道する

言葉の寄り道 ・ 語源・本来の意味

儚はかない

「はかない」の「はか」は、「はかどる」の「はか」と同じ言葉

寄り道する

言葉の寄り道 ・ 歌詞の解剖

パズル

最初のジグソーパズルは、地図を国境で切り分けた教材だったとされる

寄り道する

四

あとがき

涙が出るのは、心が弱っている証拠だと思われがちです。でも「はかない」の「はか」は、「はかどる」の「はか」と同じ言葉だとされます。はかないとは、手応えがないこと。意味がないこととは違います。ジグソーパズルも、はじめは地図を国境で切り分けた教材でした。ばらばらに切られたピースは、壊れたのではなく、つなぎ直すためにあった。立ち止まった日も、泣いた日も、手応えのなかった日も、いつか別の日とつながるピースなのかもしれません。理由のわからない涙は、そのまま流しておいていい。

五

この本の歌を聴く

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六

向かいの棚から、一冊

この本とは、少し違う見方の本です。

Fly Beyond踏み出す読了燃え尽きることは、負けですか。

「立ち止まる」の棚の向かいには、「踏み出す」の棚があります。

七

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この本を閉じたら、また本棚へ。