三
本文
読み進めるほど、言葉に灯りがともっていきます。心に残った行は、押すと栞をはさめます。金色の言葉は、ほかの本につながっています。
薄暗い部屋の真ん中天井のシミを数えてるドアの向こうの足音がやけに恐ろしく感じる明日になればまたあそこへ行かなきゃいけないのかな
立派な大人にならなきゃって見えない重圧が首を絞めるそんなに広い場所に出なくたってぼくらはちゃんと息ができるのに
無理にドアを開けなくていいこのがぼくらのだ分厚い毛布に くるまりながら好きなバンドの曲を流そう誰の目も届かないこの場所でぼくらだけの夜を守り抜くんだ
画面越しのニュースキャスターが誰かの失敗を笑っているイヤホンを深く押し込んで外のノイズをすべて遮断した自分のを守るだけで精一杯の毎日だ
逃げているって指を差されても戦うための武器なんてないこの狭いベッドの上だって確かな体温があるだろ
無理にドアを開けなくていいこの六畳半がぼくらの宇宙だ安いギターを 掻き鳴らしてきみのつまらない冗談で笑う社会の広さに 怯えなくていいここにいるだけで ちゃんと生きてる
何者かになれと急かす朝焼けも分厚いカーテンで弾き返してやる外の世界の正しいルールより隣のきみの寝息のほうが、よっぽど大事だ
無理にドアを開けなくていいこの六畳半がぼくらの宇宙だ分厚い毛布に くるまりながら好きなバンドの曲を流そう誰の目も届かないこの場所でぼくらだけの夜を守り抜くんだ
広い海で溺れてしまうくらいならこの小さなで息を潜めよう何もない部屋の片隅でぼくらだけの灯りをともして
明日のことは、明日考えればいいさ
最後の一行まで、読んでくださってありがとうございます。
目録カード
「夜」が出てくる、ほかの本 16 冊
『Crickets on the Night Shift』比べないの棚夜勤のコオロギたち その調子でね
『Endless Summer』選び直すの棚一緒に過ごした夜のこと
『Fly Beyond』踏み出すの棚すべての願いを、夜の向こうへ運んでおくれ
『innocent NURBS』忘れないの棚夜に涙がこぼれるんだ
『Lit from Down Here』分け合うの棚今夜は少しやわらかい
『前髪と三日月』信じ直すの棚ため息で夜を濁していく
『未送信の引力』立ち止まるの棚時計の針は深夜二時半
『名前のない星たち』比べないの棚夜の闇が 深ければ深いほど
『One More Step』逃げていいの棚今夜、僕は光を見つけられるかな
『深夜のコンビニと流星群』忘れないの棚きみと座り込む 深夜の駐車場
『Stardust on the Windowsill』比べないの棚こんな夜ふけまで、わたしにつきあってくれてる
『Still Red Underneath』信じ直すの棚まだ赤い まだ赤い 今夜のあなたが 灰色でも
『super sonic』比べないの棚今夜の僕らは 悪くない
『The Birds Are Passing It On』信じ直すの棚歌はここで始まったんじゃない 夜通し旅をしてきた
『隣の席の質量』分け合うの棚逃げ場のない夜の盾になるんだ
『Waving at the Space Station』分け合うの棚夜の向こうから、こっちを見おろしてる
目録カード
「心」が出てくる、ほかの本 6 冊
言葉の寄り道 ・ 漢字の成り立ち
宇宙
「宇」は空間の広がり、「宙」は時間の広がりを表す字
寄り道する言葉の寄り道 ・ 語源・本来の意味
箱舟
ノアの箱舟の ark は、ラテン語の「箱」から
寄り道する言葉の寄り道 ・ 歌詞の解剖
六畳半
畳の大きさは地域で違い、京間と江戸間では長い辺が約15センチ違う
寄り道する



