YAMADARIUM

本棚「信じ直す」の棚

信じ直す

One Root Under the Hill

Yamadarium

震えているのは、あなただけですか。

一

この本について

バス停の先に並ぶアスペンの木を見上げて、震えているのは自分だけじゃないと知る。そんな歌です。

アスペンの葉は、誰にも見えない何かに震える、落ち着かない手のよう。その震えかたを知っている。肌の内側から始まって、今にも崩れてしまうのは自分だけだと思わせる、あの震え。

どの幹も、ひとりきりだと思っている。でも土は、もっと深くを知っている。並ぶ木々は、地面の下のひとつの根でつながった、ひとつの生き物なのだという。8万年つづく根が、震える木々の下にある。バス停でスマホをなぞって唇をかむ見知らぬ人も、もしかしたら一本のアスペンかもしれない。

名前を知らなくても、同じ深さでつながっている。好きなだけ震えていい、と葉ずれのように繰り返す一冊です。

二

見方を裏返す

表は、よくある見方。裏には、この詞の見方が書いてあります。

歌詞の中の、その一節へ

三

本文

読み進めるほど、言葉に灯りがともっていきます。心に残った行は、押すと栞をはさめます。金色の言葉は、ほかの本につながっています。

49 行

Rustle, rustle, little leaves,(さらさら さらさら 小さな葉)roots are running underneath,(地面の下 根はのびている)every one of us alone,(ひとりひとり ばらばらでも)every one of us, one tree,(みんなで ひとつの木)

, quiver, it's okay,(ふるえて ふるえて 大丈夫)shiver all you need to, still,(好きなだけ震えて それでも)what you can't see holds you up,(見えないものが 支えてる)one root under the hill(丘の下の ひとつの根)

Past the bus stop, by the park,(バス停の先 公園のそば)stands a row of trees,(アスペンが並んで立つ)every leaf a nervous hand(どの葉も 落ち着かない手みたいに)shaking at what no one sees(誰にも見えない何かに 震えてる)

I know that kind of shaking,(知ってる その震えかた)how it starts beneath the skin,(肌の内側から始まって)how it tells you you're the only one(自分だけだと 思わせるの)about to cave right in(今にも崩れてしまうのは)

Rustle, rustle, little leaves,(さらさら さらさら 小さな葉)roots are running underneath,(地面の下 根はのびている)every trunk thinks it's alone,(どの幹も ひとりきりだと思ってる)but the ground knows something deep,(でも土は もっと深くを知ってる)

quiver, quiver, if you must,(ふるえて ふるえて 仕方ないなら)tremble right down to the ,(幹の皮まで 震えていい)there's a hand you'll never see(一度も見ることのない手が)holding on below the park(公園の下で しっかりつかんでる)

Someone told me once that groves(いつか誰かが言ってた 並ぶ木々は)are a single living thing,(ひとつの生き物なんだって)eighty thousand years of root(8万年つづく根が)underneath their shivering(震える木々の下にある)

And the stranger at the bus stop,(バス停の 見知らぬ人)scrolling, biting at her lip,(スマホをなぞって 唇をかむ)maybe she's an aspen too,(あの人も アスペンかもしれない)under her, the same deep grip(足もとで 同じ根がつかんでる)

Rustle, rustle, little leaves,(さらさら さらさら 小さな葉)roots are running underneath,(地面の下 根はのびている)I don't need to know your name(名前を知らなくても)to know we're running just as deep,(同じ深さで繋がってると わかるんだ)

quiver, quiver, you and me,(ふるえて ふるえて あなたも私も)waiting on the same old route,(いつもの同じバスを待ってる)two pale trunks above the street,(通りの上に 白い幹がふたつ)and below us, the same root(その下には 同じ根)

Rustle, rustle, little leaves,(さらさら さらさら 小さな葉)roots are running underneath,(地面の下 根はのびている)eighty thousand years of us,(8万年ぶんの 私たち)shaking, and still standing, see?(震えながら 立ってる ほらね)

quiver, quiver, all you like,(ふるえて ふるえて 好きなだけ)let the shaking have its fill,(気がすむまで 震えたらいい)what you can't see holds you up,(見えないものが 支えてる)one root under the hill(丘の下の ひとつの根)

Past the bus stop, by the park.(バス停の先 公園のそば)

言葉の寄り道 ・ 歌詞の解剖

アスペン

アメリカ・ユタ州には、約4万7000本の幹がひとつの根でつながったアスペンの森がある

寄り道する

言葉の寄り道 ・ 歌詞の解剖

ふるえて

アスペンの葉は、平たい葉の柄のおかげで、ほんのわずかな風でも震える

寄り道する

言葉の寄り道 ・ 歌詞の解剖

幹の皮

アスペンの白っぽい幹の皮のすぐ下には、光合成をする緑の層がある

寄り道する

四

あとがき

震えるのは弱いから、だから人には見せないほうがいい。そう思って、ひとりで踏ん張っている人は多いはずです。でも、アメリカのユタ州には、約4万7000本の幹が地下の根でつながった、ひとつのアスペンの森があります。その年齢は、1万数千年とも8万年とも言われ、いまも見方が分かれています。幹は一本ずつ入れ替わっても、根は長い時間、森ごと支えてきました。震えていることと、支えられていることは、同時に成り立つのかもしれません。隣でバスを待つ人の足もとにも、同じような根があるのではないでしょうか。好きなだけ震えながら、今日もここに立っていていい。

五

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六

向かいの棚から、一冊

この本とは、少し違う見方の本です。

The Wind Has Somewhere to Be踏み出す読了胸の重さは、ずっとそこに居座りますか。

「信じ直す」の棚の向かいには、「踏み出す」の棚があります。

七

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