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田舎暮らしと猫

犬派だった

私はずっと犬派でした。ただ、猫と暮らすようになってから、猫のいる生活が自分の悩みや疲れをかなり軽くしてくれていると感じるようになりました。

猫が好きな方にとっては当たり前のことかもしれませんが、私には「猫は気まぐれ」「猫は群れない」といった一般的なイメージが強くありました。実際に一緒に暮らしてみると、そうではありませんでした。

名前を呼ぶとこちらの顔を見て返事をしますし、呼べば来ます。私が視界からいなくなると後を追ってきます。寒くなると布団に入ってきて、暑い日でも膝の上に乗ってきます。特に教えていないのに猫砂のトイレで用を足しますし、コンセントのコードをかじることもありません。ただ、お気に入りのソファで爪をとぐので、ソファはボロボロになりました。

出会いは畑作業中

野菜と仔猫
名前は”ミツハ”です。

最初の猫と出会ったのは、畑作業をしていたときです。道の脇に、片目が閉じたキジトラの仔猫がじっと座っていました。

すぐに動物病院へ連れて行きました。体重は180gで、背中を触ると骨がゴツゴツと当たるほど痩せていました。見つけた日の前日まで、3日間雨が続いていました。この辺りはもともと野良猫の多い地域なので、母猫に置いていかれたのか、はぐれたのかはわかりません。発見がもう1日遅れていたら、生きていなかった可能性が高いと思います。

都会で暮らしていたら、猫を連れて帰るという選択肢はなかったと思います。田舎暮らしで環境的にも問題はないと考え、連れて帰ることにしました。栄養失調ではあるものの、元気になればそれほど世話もかからないだろうという考えでした。閉じていた片目は、病院で処置をしてもらったおかげで失明せず、今はちゃんと見えています。

虫対策としての猫

田舎暮らしにおいて、猫はとても頼りになる存在です。

私の家は山間部の古民家で湿気が多く、虫もよく出ます。中でも多いのが、田舎暮らしではよく知られているムカデです。特に4〜6月頃は家の中を歩いていることがよくあります。猫はこれを高い確率で見つけてくれますし、弱らせてくれることもあります。これは本当に助かっています。

ムカデ以外にも、コオロギや羽虫などにも反応します。ちなみに、うちの庭先にいるトカゲは、ほとんど尻尾がありません。

ゴロゴロという音

一番恩恵を受けていると感じるのは、猫が喉を鳴らすゴロゴロという音です。

膝の上で丸くなり、ゴロゴロと喉を鳴らしている猫を撫でていると、仕事が行き詰まったときや気分転換をしたいときに、気持ちが落ち着きます。

私はもともと、ストレスの発散があまり得意ではありませんでした。ただ、いつからか、この音を聞きながら撫でているだけで気分が落ち着くことに気づきました。時間の流れがゆっくりに感じるほどです。何かに追われるように過ごしていた生活の中で、こうした形で気持ちが休まるのは初めての経験でした。

困ることもある

もちろん、良いことばかりではありません。

午前3時に仕事を終えて寝ようと電気を消すと、猫が走り回り始めます。寝ている私を何度も踏んでいきます。そして私が睡眠不足のまま朝を迎える頃には、猫は気持ちよさそうに寝ています。

パソコンで作業をしていて相手をしないでいると、モニターの裏側からこちらをじっと見てきます。それでも相手をしないと、モニターの端を噛み始めます。これは休憩の合図だと考えるようにしています。

ミツハとギター
気に入ったらどこでも寝る。

今は5匹と暮らしている

今回は最初に出会った猫の話を中心にしましたが、その後も家にやってきた猫を迎え入れ、今は5匹の猫と暮らしています。5匹とも元は野良猫です。

この地域は雪があまり積もらないものの、真冬にはマイナス10度になります。鹿やイノシシなどの獣も多く、ここで生きてきた野良猫たちは生命力が強いと感じます。その一方で、家の中で暮らすようになると、どの猫も甘えん坊になっていきました。

夜中に外でガサゴソと音がすると怖いのですが、網戸越しに猫たちと一緒に外の様子をうかがっていると、怖さよりも安心感のほうが大きくなります。

慣れてきてからは庭先に出すこともありますが、敷地の外には出ず、呼べば戻ってきます。庭でヘビと格闘していることもあり、年々、庭先でヘビを見かけることが減ってきました。

白猫たち
家に来たタイミングも、年齢も全然違うのに仲良しな白猫にゃんず

暗い夜と猫

人間より獣のほうが多い田舎では、星空がきれいに見える分、夜は暗くなります。そういう環境で暮らすうえで、猫は人間よりもたくましく、守り神のような役割も果たしてくれる存在だと感じています。

ちなみに、近所の老夫婦も猫を飼っています。玄関を少し開けて出入り自由にしているそうで、夜中に寝ていたら枕元に猫がヘビを置いていき、心臓が止まるかと思ったと話していました。